鯨を飲む

くうねるところ のむところ

シルクハットの猫と島

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交通機関を使って一時間ほどのところにある街はとにかく坂が多い。通勤時間を避けたにも関わらず電車の中はそれなりに混んでいて、身体に悪そうな冷房がどんどん私の皮膚と内臓を冷やしていった。去年と同じサンダルを履いて、去年と同じ坂道を下ってゆく。今度は熱気が皮膚にまとわりついていた。大きな庭のついた大きな窓の家々を眺めながら、住んでいるのはどのような人物なのだろううと考えながら歩くことがすきで、だからこの坂道がずっとすきだ。どの窓からもピアノだとか、うっとりと品のよい楽器の音が聴こえてきそうだ。

診察を終え、そのまま帰るのも味気がないからとスーパーに寄った。酒類のコーナーをのぞいていると一本だけ取り残されたみたいな瓶を捕らえた。ラベルにはシルクハットを被った白い猫。柚子と山椒のホワイトエールと書かれたそれはちっとも味の検討がつかない。おもしろそうで即購入。大事に抱えて電車へ飛び乗る。週末に飲む予定だ。

 

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すこしずつ「あつ森」を進めている。本当になんにもない島は、晴れていると雪の白と空と海の異なる青がとびきり綺麗ですきだ。けれど大抵夜にゲームを触ることが多いから、実はあまりお目にかかることがない。

 

本当に最近は随分と暑くて、いよいよ今日は午後からエアコンを呼び起こした。善良な涼しさは脳と心によいですね。夏の暑さはすこぶる苦手。けれど海のある風景をあいしているので、今年もどうか見れますように。見れるといい。