鯨を飲む

くうねるところ のむところ

ヒトリエというバンドについて、忘れないように。

『HITORIE 10-NEN-SAI "Versus Series" vol.1』へ行ってきた。書かずには居られなかったので、拙いながらに綴ってゆく。 彼らのライブに行くのは初めてだった。今回、私は本当に久しぶりに、告知を見るなり自発的にライブに行くことを選んだのだ。彼らの音楽…

冬の日/光

朝起きて身支度をしながら好きなドラマを観た。この頃は朝にMIU404を見返して、職場での昼休憩や夜にアンナチュラルを見る生活を送っている。後者に関しては見るのは初めてのため、毎話ドキドキしたりハラハラしたりしながら見ている。 本当は何もせずにゆっ…

髪を染めた日、赤い靴、平らな光

部屋に飾っている植物の鉢植えが欠けたので、新しいものを見繕っている最中だった。レジ近くの売り場にクリスマスカードが置かれているのが目に留まる。ふたりして顔を見合わせるようにしてから、お互いへ贈るカードをここで買って帰ろうということになった…

すっかり大掃除を楽しんでいた

百冊ほど本を手放すことにした。捨てることができるものを何年もの間、しかも百冊も抱えていたことについてしっかりめに呆れてはいる。けれど、いざ捨てるとなると驚くのは周囲の人間ばかりで、妹に至っては目を丸くさせながら「すごいね!昔なんて捨てなよ…

散らかった部屋

8月の頭に新型コロナウイルスに罹患した。一睡もできないほどの咽頭痛に悩まされ、ステロイド投与のおかげで回復したように思えた矢先、今度は口唇ヘルペスだか咽頭ヘルペスだかあるいは帯状疱疹だか。とにかく再び酷い咽頭痛に悩まされる日々にいる。免疫が…

バカンスにて

休暇1日目。程々に早めの時間に起き、やや小ぶりのトマトを丸々食べた。身支度を済ませたら電車を使って普段は降りない駅へ向かう。夏休みが来たらホットストーンを使ったマッサージへ行くと決めていたからだ。施術を受ける前に色も形も厚さも様々な石を並べ…

おろしたてのサンダル、それから映画

昨日とはうって変わってよく晴れた日だ。気温は30°を超えていて、紛うことなき夏だった。何となく伸ばしている髪は今や肩甲骨を覆い隠すほどまでになっている。梅雨の頃は意識していなかったが、最近やっぱり凄く暑いのではということに気づいてしまった。上…

スープという寄る辺

何が食べたいかよく分からない/何を食べたらいいのかよく分からないとき、スープストックがあって本当に良かった、と思う機会が幾度とある。ときどき私は街のど真ん中で、本当にどうしたらいいか分からなくて立ち竦んでしまうのだが、そういうとき確実に寄る…

淡い春、つめたい雨

私の好きなもの。しずかで、ひっそりとしていて、少しのつめたさがあるもの。つめたさというのは別に、アイスクリームが好きだとか、冷えた飲みものが好きだとか、そういうわけではない。飲みものはあたたかい方が好きだし、アイスクリームだって未だ日常に…

背徳を喰らう

夜が深まり始める頃、沸かしたお湯をカップヌードルへと注いでいく。それだけでわくわくした。思えば私は、この歳になっても夜中に何かを食べるということが殆どなかった。スナック菓子も、カップ麺も、チョコレートも。ある時はたと思った。こういうこと(不…

春の気配

新しいシャンプーに替えた。拘りなく使用していた以前のシャンプーは、拘りのなさ故に絶妙に合っていなかったように思う。新調したところ2日にしてこうも髪がつるんとしており、今までの暮らしは何だったのだろうと愕然とした。寝癖もつかず、膨らまず、毛先…

白い街、ちらちらとした雪

軽い朝食を済ませ、いつもの様に結露を拭こうと窓に寄ると凍りついていた。指で触れば冷たく、思った以上に頑丈で削れそうにもない。サッシの辺りには薄い氷がぱらぱらと散らばっており、硝子のようにも飴細工のようにも見えた。元旦に食べたいちご飴のこと…

身体の一部

新年が明けていた。コロナウイルスの拡大により今年は親戚の家で過ごすということがなく、恐ろしく時間の進むのが遅い正月を過ごしていた。毎年、三が日は移動が多く気疲れしていたのでこれはこれで過ごし易くてよい。 2021年は新しいことをしていきたいと思…

大晦日、床の上にて

大晦日の到来に面食らっている。クリスマスが来たと思えば一瞬で距離を詰められたような感覚。年末に久々に会った友人と書店へ行き、年越しに備えて本を見繕った。結局今年中には読めなかったもの、読み返したいもの、読んでみたかったもの。これだけあれば…

ストーブをつけた部屋にて

起きている時間は大抵論文を執筆している。昨日は1日中ほぼ一切集中力が切れない日で、水を得た魚のような心地でいた。脳髄に快楽物質がだばだばと溢れ出てでもしているのだろう。こういう瞬間があったせいで、私は今、寒い部屋でストーブをつけながら、こう…

皮ごと食べる

最近、キウイを皮ごと食べている。キウイの皮が食べられると知ったのが一年前。どうにも食べる気になれずにいた。キウイは動物のような果実だなと思う。毛が生えていて、掌サイズで、ころっとしていて。それがなぜ、急に食べる気になったかと言うと、何の気…

のんべんだらり

慌ただしさにかこつけて、ちっともブログをしたためやしない。これでは遠出記録に成り果ててしまいそうだ。それはそれで面白そうだけれど。山を歩き、流れる川を眺め、宿の離れでのんべんだらりと過ごす休日。二十代半ばにもなって、未だに木々が色彩豊かな…

幼い頃から船がすきだ。ちいさなものから客船まで、並々ならぬ憧れを抱いている。海が好きだ。泳ぐというよりは今では眺める方がよほどすきで、海の近くを訪れると肌が喜ぶのを感じる。前日の雨が嘘のように明るく晴れた空とどこまでも青い海を眺めながら、…

川沿いと金木犀

身体がどこか鈍く重い感じがしており、散歩がしたいと思ったので散歩をすることにした。本当なら、今日は夜の予定までに研究を進める予定だったのだけれども。いつかの誕生日に友人が贈ってくれたワンピース(袖口と首元が可愛らしい)を纏い、ランニング用の…

灯り

素晴らしいカフェのことをふと思い出していた。寒い日の薄暗い店内には囁くような音楽が流れていて、深い赤の中で揺らめくちいさな灯りのひとつひとつが、まるで魂のようだった。 先日、髪を切った。あと7cmは伸ばすのだという意気込みは呆気なく散り、再び…

金曜日の雨

木曜日から急に冬の気配が迫ってきた。夜、眠るときに冬用の布団をかぶりながら扇風機を回す必要もなくなってしまった。台風が接近しているらしく、今日からしばらくは雨が続くのだと気象予報士は繰り返す。 朝からとめどなく雨が降りしきり、街を覆う空気ご…

エンジンを吹かせたい

すっかりと自堕落な日々を過ごしてしまっていた。ちっともエンジンが吹かず、修論を抱えている身としては流石にこれではいけない。 映画『ミッドナイトスワン』を観たり、YouTubeにあるヨガ動画に従ってみたり、ひとり暮らしを始める友人に対して勝手に胸を…

秋の気配

夏用の布団を片付け、秋冬用の布団の出番がやってきた。布団乾燥機をかけて寝床の支度をする。この頃は霧のような雨が降ったり、夕焼けがやけに赤かったりと、ますます秋めかしくっていた。過ごしやすい季節のことをなみなみと愛している。 普段は街中で暮ら…

図書館から届いた資料を読み進めたり、論文を書いたり、返却期限が切れても一向に図書を返却しない人間に憤ったりしながら過ごしている。腰の具合は随分良くなって、もう痛みはないし、あとは日々のストレッチを怠らないようにするだけ。 2~3年振りに友人と…

人間とか愛とか

腰に別の生きものを飼っているような心地で日々を過ごしている。私とはまったく違う生きものが張り付いているような、腰との共生。以前よりも強く存在を感じているし、一層世話を焼くようになった。ストレッチの重要性と人体の脆さを痛感している。 最近ひと…

魔女の一撃

とうとう私も魔女の一撃を喰らってしまった。日本ではこれを「ぎっくり腰」と呼ぶらしい。そう、ぎっくり腰。遂にそういうフェーズが来てしまったのか……という落ち込みのような面白みのような感情を抱いている。ぎっくり腰に年齢に年齢はあまり関係ないこと…

納豆、それから工具箱

納豆にハマりつつある。と言っても私が納豆を食せるようになったのはここ2.3年ほどの間のことで、おいしく食せるようになったのは半年ほど前からだ。超ビギナー。まだ納豆を納豆としてしか食べたことがない。(納豆玄人の友人たちは皆、「納豆トーストや納豆…

あなたの色

基本的には在宅暮らしだし、外出してもマスクを付けているし、だから当分リップを買うのは控えよう(代わりにアイシャドウで遊べばいい)と思っていた矢先に買ってしまった。応援している女の子がどうも最近、すっかりコスメにご執心なのだと言う。少し前まで…

しみじみと沁み入る

近頃ダンボールに詰まった梨が届いたので、夕食後には決まって剥いた梨をしゃくしゃくと食べている。水分が多く、それでいてけっして水っぽくはなく、そこはかとない甘さが一層身に沁みる。幼い頃の私は林檎がとても好きだった。林檎のあの、わかりやすい甘…

ビビン麺と雷雨

ブログのデザインをリニューアルした。今後は基本的にSNSで投稿の共有はしないつもりでいる。(内容によってはするかもしれない。例えば何かの感想とか) なのでもしこの雑記を読んでいる奇特なひとがいるのなら、ぜひ暇なときに気まぐれに覗いていって貰える…