鯨を飲む

くうねるところ のむところ

ストーブをつけた部屋にて

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起きている時間は大抵論文を執筆している。昨日は1日中ほぼ一切集中力が切れない日で、水を得た魚のような心地でいた。脳髄に快楽物質がだばだばと溢れ出てでもしているのだろう。こういう瞬間があったせいで、私は今、寒い部屋でストーブをつけながら、こうして論文を書いているのだろうなと思う。

3年前だか4年前だかの私は、文章が一切読めなくて、文章が一切書けなくなっていた。今でも本当に時おり、例えばこういう夜なんかに当時のことを思い出す。その都度、純粋に懐かしさが湧いてくる。苦さはほとんどもう感じない。

それが今では論文のために資料を読み漁り、資料の抜けを見つければ狂ったように叫びながら図書館や大学構内を駆け巡り、手首が凝るほどに文章をしたためている。ついでに昨夜食べたちゃんちゃん焼きもおいしかった。今が最高に楽しいんだなということを、ふと思う。食後に食べたみかんもおいしい。今年のみかんはどれを食べてもだいたいおいしい。きっと当たりの年なのだろう。知らないけれど。味の濃さ、水分量、皮の厚さ、むちむちさ。すべてがみかんとして上出来だ。みかんは果糖が多いから、よく食べて2日にひとつと決めている。

楽しいまま論文を終わらせられますように。教授からのチェックに怯えながら今日はもう眠りにつく。先週の半ばから就寝時の湯たんぽを導入した。おかげで一切の寒さを知らないままで、眠ることができている。何となく楽しくなってきてしまったので、夜の力を借りてこんなブログをしたためてみた。明日の朝いちばんにちょっとの恥ずかしさと後悔を抱くのだろうなと確信しながら。