鯨を飲む

くうねるところ のむところ

大晦日、床の上にて

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晦日の到来に面食らっている。クリスマスが来たと思えば一瞬で距離を詰められたような感覚。年末に久々に会った友人と書店へ行き、年越しに備えて本を見繕った。結局今年中には読めなかったもの、読み返したいもの、読んでみたかったもの。これだけあれば暇にはならないだろう。ミステリばかりを集めたコーナーでわかりやすく嬉々としていた私に、友人がポーと島田荘司を選んでくれた。読むたびに彼女を思い出すのだと思うと尚のこと嬉しい。

 

かれこれ10年以上、大晦日の朝は早く起きておせちを詰めている。用事を終えた頃には夕方になっており、最後に軽く掃除機をかけた。自分へのクリスマスプレゼントとして買ったブックブラシで本棚も掃除する。叔母からBurberryのトレンチコートを譲り受けた。流行り廃りのないすっきりとしたデザインをしている。良いものはいつの時代でも良いもので在り続けるのだろうな。ハンガーにかけられたコートは堂々とした佇まいをしている。丈が長く、身長が164cmある私の脛よりも下までの長さがあった。これにヒールのあるパンプスを合わせたらきっと素敵だろうなと思う。考えて、心が踊る。

夕食の時間までの間に、床暖房の効いた床の上に座って文庫本を読み返している。ソファがあるというのについ、床にばかり座ってしまう。何故なのかはよくわからない。昔からそうだった。硬い場所がすきなのかもしれない。

 

来年は一層やさしい人間でありたいと思う。そして沢山遊ぶこと。新しいことに飛び込むこと。やりたいことを全てやること。身体を大切にすること。

今年も賑やかな1年だった。関わってくれたひとや物に感謝をしている。どうかよいお年を。