鯨を飲む

くうねるところ のむところ

ピンクが揺れる

ひとと話をしてばかりの月曜日。

講義中だというのに教授を交えてドクター課程へ進学するか否かで悩んでいる留学生と(主に先々の心配事について)話をしたり、勤務時間中には別学部の院生と他愛のない話をしていた。

彼女は気さくで、素朴で、賢いひと。ほそっこい身体の中のどこにそんなパワーが備わっているのかと不思議になるくらいエネルギッシュで、話しているととても楽しい。踏み込んだ話をすることなく、それでも毎週顔を合わせるものだから すこしずつ 互いが互いの記憶や 経験や 嗜好について 知っていることが増えてゆく。こういう距離感は気持ちが軽やかでよい。

そんな彼女から食事に誘われた。春頃に一度だけ、彼女を交えた4人で呑みに行ったことがある。そのときは本当に成り行きでだったのだけれど、楽しかったからまた食事をしたくて と笑いながら言われる。そういうこともあるのか、と驚いて、 だけどありがたいことだなぁと 胸にちゃんと留めておこうと思った。

 

2日前に髪を染めた。髪色を暗めのオリーヴにするかどうかで散々悩んで、けれど最近ボルドー系のアイメイクが気に入っていることや もう2年以上くらいはピンクを入れていなかったことなどから、ピンクをすこし入れることにする。秋なのでトーンを落としつつショコラピンクに。今朝はすっきりとよく晴れていて、ふと鏡を見ると思っていた以上にピンクがしっかりしていて驚いた。気持ちがいっきに ぱっと明るくなる心地がして、妙に足取りが軽かった。おいしそうで、よい色。

f:id:kurolabeloishii:20190930223625j:image

ようやく荷物をある程度まとめ終える。明日の晩には東京へ向かうことになっていて、ちいさな黒いキャリーケースに 必要なものを詰めていく。1泊だけだから随分と身軽。支度を終えてから、便箋の整理をした。お気に入りのレターセットの封をようやく開ける。

期待に胸を膨らませながら、会いたいひとに会える日になるといい。